JOmonjin

〜教育・ミニマリスト・幸福論〜

見た目を変えることはワクワクする

お盆期間なので、地元に帰ってきている。

今日は、以前懇意にしていた美容室に散髪に行った。

 

地元を離れ、1年半になるが、ここの美容室は頻繁にお世話になっていた。

予約をしようとすると、担当してくれていた美容師さんが、独立し、新しい店舗を経営しているという。

 

年齢も同年代で、話しやすい美容師さんだったが、まさか独立していたなんて。

 

驚きと羨ましさで、すぐに予約を入れた。

 

以前、頻繁に通っていたが、仕事をやめたことも、大学院に入学することも何も言わず、の状態での再開だった。

 

お久しぶりです、というお互いの挨拶のあとは、仕事の話にもなった。

もちろん、退職したこと、大学院だから髪型も自由だよ、ということを伝えると、様々な髪型を提案してくれた。

 

ここがこの美容師さんの素敵なところである。

 

私のように外見を気にかけたいとは思うものの、正直似合う髪型も、似合う長さも分からないような人間にとってはこの提案はありがたい話なのである。

 

独立についても聞いてみた。

「借金だらけで、リスクばっかりですけどね」

言葉は弱気だが、全く絶望や悲嘆は感じられない。謙虚なのだろう。期待感が自分にもあるのだろう。

「前の店舗とすごく近くて、探しやすかったよ」私がそう言うと

「やっぱり、せっかく来てくれるお客さんに独立するからって遠くに行きます、っていうのはなんか違う気がして」という答えが返ってきた。

この感覚がこの美容師を美容師たらしめているのだろう。会話の中の言葉の重みがそこだけ違う気がした。

 

私が現在住んでいる地域は、ここと比べたら都会が近く、美容室もごまんとある。最近通っていた美容室も悪くはないが、髪型がパターン化してきた。

もちろん、私が、髪型について要望を出さず、

 

「かっこよくしてください」

「イケメンにしてください」

などという意味不明な要求をするから最終的にいつものパターンになってしまうのだろう。

 

最終的に今日の髪型は、いつもとは違う髪型になった。

色々提案してくれた中で、私が

「最近同じ髪型でつまらない」といった時、すかさず

「前髪伸ばしてみるのも全然似合いますよ」とアシストを入れてくれた。

 

前髪を伸ばすという選択肢はまったくなかった。

これなんだろうな、美容師に求めているヒアリングって、とその時思った。

 

更に提案をされ、なぜか未来を想像し、テンションが上がってしまった。

 

美容室を変えることは勇気がいることだと思う。

現状維持バイアスがある以上、わたしたちはこれ以上悪くならないと思われる選択肢を選びがちだ。

久しぶりに地元に帰り、久しぶりに新しい髪型を提案された。

これからの髪型の方向性としての最終的なゴールは、パーマである。

それまでに挫折せずに伸ばし続ける。

多くの人が伸びるのを待たずして切ってしまうらしい。

 

長い戦いになりそうだが、なぜかワクワクしている。

美容室を変えることは、人生を変えることに一役かっているのだと確信した瞬間であった。